2013年度 MNBゼミ修論生 木村考宏

昨日,修士論文の最終発表会があった.

今年度,MNBの指導のもとで修士号を取得予定なのは木村考宏.

彼は私の指導した学生であることに加え,十種競技を専門としてきたデカスリートです.



入学してきた木村は,,,,すいません.正直に言うとあまり覚えていません.

確か高校時代の八種競技は4500点ちょっとくらいじゃないかな?

体も小さく,走幅跳が多少得意というだけで,あまり際だった取り柄が無かった学生というのが第一印象です.

が,努力家で,一所懸命十種競技に取り組み,関東インカレの代表選手にまでなり,そこで怪我をして手術をして,それも乗り越えて.見事十種競技走り幅跳びに関する研究で修士号を取得予定.までなりました.



彼との思い出で一番は,やはり大学4年生で迎えた関東インカレ十種競技の二日目.棒高跳びにてボックスに落下し,膝の靱帯断裂・半月板損傷をしたときの「くそぉ...痛てぇ」の一言です.

大学の代表として,なによりデカスリートとして必死に起き上がろうとし,十種競技を最後まで続けようともがきながらも,痛みが意志を打ち砕く.

そんな絶望的な瞬間が忘れられません.

それから必死にリハビリに励み,同時進行で修士論文にも取りかかり,6年の競技生活,大学・大学院生活を全うしました.

あの痛みがあったからこそ,修論もここまで頑張れたと褒めてあげたいと思います.

後輩達からはキムさんと慕われ,混成ブロックの兄貴分として駆け抜けてきた2年間.あっという間でした.

時にはアニキ,時にはコーチ的立場,時には目の上のたんこぶ,時には愚痴聞き係,時には大工.

監督であり混成ブロックのコーチでもあるという難しい立場の私に代わって,後輩達からの嫌われ者になってくれたのもキムでした.

現役時代の実績をかき集めても,決してトップアスリートではありません.けれども,私の中に,そして混成ブロックの中に残してくれたものは計り知れない大きな財産となっています.



そんなキムも4月からは株式会社バンテックに就職します.

この会社,このご時世にもかかわらず営業成績が右肩上がりしかしていないという恐ろしく勢いのある会社です.

ご縁があって就職できたことに感謝だね.

一回りも二回りも逞しくなって研究室のドアを叩きにきてくれることを楽しみにしています.




キム! おめでとう!