メールに注意

最近の学生は,,,というより,自分が若かったころも多分同じだったと思うので,「若い頃は」としておこう.


特にE-mailが普及してからの「若者」は,目上の人や,相手に対する本文の書き方に注意するべきだ.



1.自分が誰か名乗らない

携帯に登録している友達同士ならば名乗らなくても「私」が誰だかわかるが,登録していない相手に送信する場合は名前を記載してくれないと,一体誰からメールが来ているのか分からない.

非常に多いのが,「今日は体調が悪いのでゼミを休ませてください」という類の内容.

丁寧な言葉を使っているものの,メール一本でゼミを休むと宣言するという失礼さもさることながら,どこの誰か分からないので,誰が休むかも分からない.



2.返信しない

例えば,こちらからお願いごとや呼び出しをしたとする.

呼び出された本人は「すでに行くつもり」になっているから,「まあ,どうせ後で会うから返事しなくてもいいか」という軽いノリで済ましてしまうのかもしれない.

しかし,呼び出したコチラ側からすれば,「本当に来てくれるのか」「来るとしたら何時になるのか」が分からず,さらにその時間帯は研究室にいなければならないという拘束条件までついてくる.

これはやっかいだ.



3.要件のみ送ってくる

Twitterのようなシステムならば致し方ないかもしれないが,やはり目上の方にこれは大変マズイ.

長ったらしい自己紹介などは必要ないが,せめて「おはようございます」とか「お疲れ様です」などの一文を添えてから,本文を書いたほうが良い.

十分な信頼関係が築けており,相手がそのような挨拶を嫌うことが周知の事実としてあって,はじめて挨拶文は省くべきだ.



4.おかしな日本語

まあ,これはメールに限ったことではないが,多少長くとも,正しい日本語を書いてほしい.

本来,内容を省略したり,文章を短くまとめるということは高度な文章力を必要とする.

にもかかわらず,おそらくメンドクサイという気持ちで,ついつい簡単な,最小限の言葉で済ませようとする.

これは,おそらく携帯電話という小さな画面で文章を見る,書くことに適応していることが原因だ.

文章全体の流れを見ることが難しいから,短く最小限で切ってまとめたくなる.

だから美しい文章にならない.

日常の挨拶ならばそれでも良いが,これではコミュニケーション能力や,交渉能力が身につきにくいのではないかと心配になる.

いわゆる,伏線という概念がなくなり,相手を説得したり,納得させるための戦術に幅がでなくなってしまう.






と,まあ,いろいろ感じることがあるので,今度,学生向けに「メールの打ち方」なるものを講義しようと考えている.

「無知は罪」とならないように,教えてあげるのが我々指導者の役割だ.