宿題 「思う」 があったら減点

最近,学生にレポートの書き方を指導することがあった.

自分としては当たり前にやってきたことであるが,書き方について注意したことが無い場合,概ねレポートの中身は感想文になってしまうようだ.



そもそもレポートとは調査と分析からなる考察,そして論拠と根拠から導かれる結論を述べるものである.

決して自分の気持ちを書くものではない.それはあくまで感想文である.

小学校や中学校で取り組んで来たであろう感想文.文章のなかに自分を存在させ,その思いを述べることになれてしまうと,正しいレポートは書けなくなっていく.

本来,レポートとは「〜である」という結びで終わる文章で構成されなければならない.

文章のなかに自分自身を決して投影することなく,だれが読んでも同じイメージ,印象を与えるようなものでなければならない.

それが大学生が書くレポートである.



最近では新聞などでも主観がまじった文章を見かけることがある.それは意図的なのだろうが,それでも主観と客観をごちゃまぜにしたような文章をみて育つと,それらを切り離して考えることができなくなってしまうのではないだろうか.



そこで,先日,学生に対する宿題で「本日の眞鍋が行った講義内容に対する批判を【思う】という言葉を使わずに書きなさい」というものを出してみた.

再来週の提出が楽しみである.