Ashton EATON : 9045pt WR

A・イートン選手の世界新記録から一夜が明けました.世界陸上もあと今日を残すのみ.



それにしても,イートン世界新記録は衝撃.

特にラストの1500m.4分18秒を切れば世界新記録だったのに対し,1周目の入りは70秒過ぎ.それじゃ間に合わない! と思ったのもつかの間,見事にビルドアップしていき,ラスト100mの時点で4分00秒強.しっかりとペースを合わせ,完璧なレース運びで4分17秒52.感動でした.

ちなみに今回のイートンの種目別記録は下記の通り.

100m : 10"23 (-0.4) 1040pt
Long jump : 7m88 (0.0) 1030pt
Shot put : 14m52 760pt
High jump : 2m01 813pt
400m : 45"00 1060pt
110mH : 13"69 (-0.2) 1015pt
Discus throw : 43m34 733pt
Pole vault : 5m20 972pt
Javelin throw : 63m63 793pt
1500m : 4:17"52 829pt



試合自体はイートンと2位に入ったD・ワーナー(カナダ)がスプリントで大量得点し,さらに跳躍でイートンが逃げる,それをオールマイティなドイツ勢の3人が追いかけつつ,若手好調のロシア人シュクレネブが割って入るという感じ.

個人的にはキューバのガルシアなども面白いと思ったが,ハードルにて転倒.リタイア.
他にもメダル候補だったハーディ(米国)が走り幅跳びでギックリ腰に,同じくタイヲー(米国)もリタイアするなど,予想通りのサバイバルレースに.

結局,蓋を開けてみればイートンが砲丸で14mを突破した時点で逃げ切りが濃厚となり,400mの種目別世界記録でダメ押し,棒高跳びの5m20とやり投げの63mで9000点オーバーを確実にし,1500mで魅せたという,最初から最後までイートン劇場でした.

表彰台ラインが8500点後半,入賞ラインが8300点と,近年でも最高レベルの戦い.スピードの北米,技術のドイツ,バネの塊のようなボーラーダ(アルジェリア)も非常に高いパフォーマンスを見せてくれたし,グラナダのフェリックスも大柄なのにスピードがあって高い将来を感じました.

もちろん,我らチームジャパンの2人,右代と明彦も頑張りました.特に棒高跳びでは二人とも存在感を十分に見せ,会場を大いに沸かせました.さらに明彦の1500mでの逃げ切り,組1着も立派.

右代においては悔しいの一言ですし,明彦の十種世界デビューということも考えると...まだ気持ちの整理がつかない上,二人ともしっかり話をしていないのでコメントは控えさせて頂きますが,それでも,まだまだ世界の壁は厚く,高いものと実感させられる2日間でした.

世界をみて痛感したことはまだまだ沢山あるのですが,それはしばらく胸の内にしまっておきます.簡単に言葉で説明できるようなことでもないので(笑

では,最終日いってきます.