ロードバイクの良さは「自分の可能性を再認識させてくれる」こと

久しぶりに趣味の話.

今ハマっているのはロードバイクだ.

ロードの良さは「自分の可能性を再認識させてくれる」という点に尽きると思う.



今年の1月に購入し,一番最初にやってみたのが大学から家まで帰ること.

距離にして39km.

日々の通勤はもちろん車で,それでも「ちょっと遠いなぁ」と感じる次第.通勤時間はおよそ45分程度か.

それを自分の脚だけで達成してみる.自分の力だけで.



子供のころからMNBはちょっとした冒険が好きだった.

小学校,塾の帰り,いつもは迎えに来てもらっていたのを断り,自分の脚で歩いて帰る.

利根川を渡る大きな橋があるが,それを自分の脚で歩いて帰ったときの,あの何とも言えない「怖さ」が好きだった.



ロードはいい.「ちょっと無理かも」と心理的限界を感じる距離を,簡単に打破してくれる.

自分の本当の限界,体力的限界はもっと先にあることを教えてくれる.

競技者として十種競技にチャレンジし続けてきた気持ちを思い出させてくれる.



今は,大学から自宅までどれだけ速く帰れるか.つまりタイムトライアルにはまっている.

現時点での自己ベストは1時間19分59秒.

もちろん交通ルールは遵守するので,信号待ちなどのロスもある.それはそれでいい.あまり厳密にやると息苦しくなる.

風や気温の影響も否めない.でも,それがいい.

自分自身に言い訳できる(笑



それと同時に,時間を気にせず,のんびりながーく走るのもロードの醍醐味だ.

先日は自宅から実家までのんびりと帰ってみた.

距離にして90km弱.

せっかくだから100kmと思ったが,これまた何でもない距離だった.

車との折り合いさえつければ,100kmという距離は疲労よりも,むしろ爽快感だけが残るほどの心地よい距離だということを知った.



今思い出せば,大学時代の恩師,応用解剖学研究室のゼミでお世話になったTKM先生もロードに乗っていたなぁ.

最初はだれしもあの格好にちょっと引くかと(笑

でも,水泳は水着を着てするものだし,本気で陸上競技をするならばランパン,もしくはタイツ,ランシャツだ.

ただ,ロードバイクは日常的に使われる道路で行うものだから,現実と非現実感が入り交じってしまうため,気恥ずかしいのだろう.

でも,一度あの格好で走ると,もう離れられない.それほど機能的だ.



機能的といえば,ロードバイクそのもの.

人間が自分の力だけで最も速く,遠くに移動するための手段として究極まで進化している.

無駄なものは一切なく,ただひたすら速く・遠くに走るためだけにある.

まさに機能美.

自分のサイズにマッチしたロードバイクにまたがり,走り始めたときの一体感は何にも代えがたい快感がある.

そして,より進化した自分に合わせるために,色々といじくる楽しさもある.

まさに等身大のプラモデルだ.

MNBはインプレッサにのっていたときもチューニングが好きで,色々といじっていた.

いじる度に速くなるのが快感だった.

ロードも同じだ.ハンドルまでの距離,幅,材質,サドル,ホイール,タイヤ,チューブ....数えればキリがない.

そして,それを変える分だけ,楽しさがある.

ロードの楽しさは,乗るだけで無く,いじくり倒すことにもある.

・・・・お金かかるけど,車ほどではない.



興味が向かなかった,いや敢えて向けようとはしなかった時には気づかなかったものがたくさんあった.

健康増進,体力づくり,体型の維持,シェイプアップ,メカをいじる楽しさ,知識を得てチューンアップする快感.

この歳にして,チャレンジングな趣味を持つことができたことに感謝したい.