「十種競技日本史上最強世代(現在進行形)」の選手達の肉声.

十種競技日本史上最強世代(現在進行形)」の選手達の肉声.
フィクションです.

だれがどうとか,そういう責任などは負うつもりはありません.この日記に対する質問も答えることができません.ただ,今現在の日本トップレベ十種競技者があつまると,こんな感じの話になるのだと妄想して楽しんでください.

あ,改行される度に別の言葉になると思ってください.


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ウェイトトレーニングは「身体の機能をつかって重さを動かす」効率の練習.だから何にでも使える.投擲3種のパワーポジションは全て同じ.だから槍の練習をしても砲丸の練習にもなっている.


土台がないというのは,体力だけではない.感じ方,考え方,そうした土台もない場合が多い.


ある雨の試合,円盤投げ.つるっつるで大失敗.滑るからスローイングシューズではなくアップシューズに変えた.でもそれは単なる対処療法であって,根本を解決していなかった.あの時するべきは「動きの速度を制御すること」だった.


ミスの原因がわかっているわけではない.同じ投擲しかできない.常に腰が残ることがほとんど.社会人になってからグライドしてから見える景色が常に違うことに気づいた.それを整えるとミスが減った.景色を意識することで,木よりも森を見ることを知った.


投擲ではいつも同じ景色を見たい.だからまずは基礎から.基礎を徹底的に固めると「同じ景色が見えるようになる」.安心感は自信になり,次に進める.


失敗が減った時にこそ「もう少し大げさにやってみよう」と攻めることが重要だ.うまくいった時にこそ「今度はもう少し意識を消してみよう」と守ることが重要だ.


僕は教わって納得したことを,徹底的にやっていきたい.少なくとも投擲においては,この2年は同じことばかりやっている.それが結果につながっている.年齢的なものもあるから,効率ばかり求めるよりも,ある程度は非効率なことを追求してもよいのではと思っている.


特に練習時間を徹底的にとれる今は,とにかく非効率なことを積み上げる時期だと思っている.だから今は「無駄」だと思っても,下手でも投げ込みをしている.メリットを享受するよりも,デメリットをつぶしていきたい.成長段階の見極めを間違えないようにしたい.


大学四年間はスピードを殺して量.今はそれが生きている.そして今は次に進む状態.三角形の土台には自信がある.だからこそ,頂点をとんがらせるのはまだ先の話.今は真ん中を固める時期.


三角形の土台は重要だが,その真ん中も重要.その先に頂点がある.先走りすぎる気持ちを抑える.頂点を磨くのは後回し.だから効率は避けたい.それが自分にとっての近道.


片足をこっちに(トップ合宿)に突っ込んでおかないと,シニア選との力関係からやばいと感じた.だから大学3年の時から「シニア」での戦い方を見据えておいた.自分に何が求められているかを考えていた.


初めてトップ合宿によばれたのは大学4年.なんだこれはと衝撃的過ぎた.なんとかしてこのアドバンテージを活かさなければと思った.上の世界を知るには,上の世界に参加するしかないと知った.


新たな世界で自分の位置を知った.それはあまりに低い位置だった.頑張らなければとうてい届かない世界があることを知った.だからもっともっと必死で頑張ろうと思った.


おれのレベル,立ち位置ならば,どの試合でも最大の結果をださねば注目されないと痛感した.気持ちがきれたから「ぼちぼちやれば」というのは許されない.常にトップを,アベレージを上げなければ注目されない.


学生のうちこそアベレージを積み上げる必要がある.リカバリーの仕方を学ぶ必要がある.常にベストを狙い続ける気概を養うのは学生時代だ.全ては自分次第.良いわけを作らないことが強さを作る.


ローカルな試合だけど,日本一の選手に勝てるかもしれない所にまできた.その時はうれしかった.ローカルな試合だとしても日本一に勝てるのはここしかないと思った.だから1500mは必死だった.でも日本一はもっと必死になってきた.やっぱり日本一は強かった.


大学生はインカレで結果を出さなければ次につながらない.


いや,たとえ勝てなくても,きっかけをつかんでほしい.どっちに転がっても良いと思う.活かすのは自分自身.これまでやってきたことをどうやって表現するかを考えることが重要ではないか.でもチャンピオンになるにこしたことはない(笑


おれが怪我をしたときに,あいつは本当に優しかった.「ここが最低.ここから頑張っていくしかないぜ.」


2009年の日本選手権.ベスト続きで迎えたPV.慢心もあり,動きがばらっばらだった.結果,記録無し.全てが崩れたと思った.けれども恩師の先生は言った.「おれは失敗だと思わないんだよな.今日からがスタートだよ.」そして群馬RCでは自己記録で初優勝.そこから日本人には負けたことがない.まさにスタートだった.


上が崩れたときがチャンス.とれるときにとる.そのためには常に結果を出し続けるしかない.常に上を狙う気概がなければ,チャンスはつかめない.


世界はすごい.なんであんなやつが強いのか? ってやつが強い.でもそんなのばかり.カルポフの110mHは13秒台.あれはやばい.


世界のトップは皆ジェントルマン.シェブレレは自分から次の世代に握手しにきてくれる.元世界記録保持者なのに自分の名前を覚えてくれている.本当にうれしい.


ロンドンのPVは興奮した.ロンドン選手村のデイリーポスターにも採用された.最高だ.