眞鍋ゼミ ぶっちゃけ就活セミナー
株式会社アルプロンの社長である坂本さんとは6年来の付き合いがある.
当初,坂本社長が通っていたスポーツジムに勤務し,パーソナルトレーナーとして対応していたのが本学OB,陸上部元主将である石垣剛史だ.
せっかく鍛えているのだから100mを実際に走ってみたいという坂本社長の言葉がキッカケで,武大に足を運び,いつしかサプリメントの供給などがスタートした.
先日,久しぶりに坂本社長を訪ねた.
1年生向けの授業であるキャリアデザイン「起業から企業へ」というテーマのスライド作成にあたって,ご意見を頂くためだ.
その席にて「そうだ,坂本さん,今度うちのゼミ生に話をしてくれませんか?」とお願いしたところ,快諾を得た.
さらに坂本社長の知り合いで,人事コンサルタントを務める御両名「株式会社エデュリノベーション代表取締役 古田聡(フルタサトシ)」さんと「株式会社フリーエージェントネットワークプロデューサー兼コンサルタント 酒匂光晴(サコウミツハル)」さんも協力して講演してくれるとのこと.
全くの無給にもかかわらず,あまりにも豪華な布陣でいらしてくださることに感謝.
そして,ご講義いただいた内容にも感動した.
そもそも,坂本社長を除く御両名は「人事コンサルタント」なる事業を主に展開しており,簡単にいうと「採用人事のツボ」を押さえ,「企業が欲しがる人事の育成,発掘,採用設計,さらには採用代行」を行う,いわゆる「人事のプロフェッショナル」だ.
その御両名が「企業面接の建前にとらわれない,ぶっちゃけセミナー」を開催してくれたのだから,面白くないわけがない.
キャリアセンターなどで教えられる当たり前の礼儀作法ではなく,「ぶっちゃけ,面接官は何をみようとしているのか?」というホンネを教えてくれた.
内容があまりにもぶっちゃけすぎて,ここで紹介するのは憚れるが,その内容のみならず,プレゼンそのものも大変に勉強になった.
ゼミ生だけに聞かせるのはあまりにももったいない内容であった.
本当に勉強になった.感謝である.
さらに,セミナーの後は3時間にもおよぶ個人面談・学生相談までしていただいた.
ご多忙なお三方がそこまでしてくれるのはちょっとありえない.
本当にありがとうございました.
さて,内容については再度,ゼミや授業などで紹介していきたいと考えているが,お三方の話を聞いて感じたこと.
それは「日本国内における人的損失」だ.
例えば中学校から陸上競技一筋で大学まできたとする.
当然,日本一を目指し,努力を続ける.
就職なんかには脇目もふらず,4年生のインカレが終わるまで陸上一筋.
将来の進路先は当然のごとく「教員」志望.
いや教員が悪いというわけではない.
ただ,多くの学生があまりにも安易に教員という職業を目指しており,では,その志が揺らいだとき,折れたときにどうするのかが設計されていない.
結果,3年から4年にかけて教員志望をやめ,一般企業について考え出す.
けれども,真剣に考えていないから,とりあえず「給料がよさそう」「就職しやすそう」という,これまた安易な考えで就職していく.
気づいたら「陸上競技で培った能力」を活かすことを忘れ,「ただの新卒」として就職していく.
理念も野望もへったくれもない.
結果,陸上競技では高い成果を上げてきたが,それは過去の栄光.
現在では見る目もない一般社員.
そしてあるときに会社を辞めて,プータロー....さてどうしよう.
そんなこと許せない.
かねてからMNBは「陸上競技で強くなることは当たり前.そうして培ったものを次の仕事に活かし,周囲から『やっぱりインカレで戦ってきた奴は違うなぁ』と思わせなければならない」と教えてきた.
MNBゼミを卒業し,陸上競技を卒業した人間は,次のステップにおいても必ずよい成果を上げなければならない.充実した人生を送らなければならない.
そんな思いでゼミの内容を展開してきた.
そして,それぞれが思い描く「教員」「公務員」「一般企業」への就活に役立ってくれれば,そして社会にでてから自分を表現するツールとして役立ててくれればと思っていた.
それでも,まだまだ甘かった.
もっと,入り口の部分からスタートしなければならないことが良く分かった.
事実,MNB自身が就職活動をせずに大学院,大学の教員へと進んできたのだから,「自分にあった就職」を達成するための術がわからない.
だから「プレゼンさえ磨けばなんとなかる.あとは個人の人間力」と浅はかな考えで勝負を投げてきた.
お三方の話を聞いた今ならば,それがよく解る.
どの世界にもスゴイ人たちはいる.
「もっと勉強しなければ」と思わせてくれるつながりに感謝.
来週月曜日はOBである宮本裕大との会食だ.
こんどは陸上部マネージャースタッフの教育について話をしてくる.
競技力向上,人材育成,教育強化
3つの柱はゆるぎなくここにある.