上が下にやらせる やってもらう やってくれる

MNBの知人で王様を目指している人がいる.

その人は自分がチームの主将であったときは後輩と食事に行くことが殆ど無くなったと言う.

理由を尋ねると,「立場が上の人から誘われると,下はどうしても断れない(断りにくい)ということを考えると,気軽に誘えなくなってしまった」.

後輩に物事を頼むときには,それくらいの気持ち,気配りは欲しいと考える.



「これぐらいやって当たり前.俺たちの頃はもっとやってきた.」



先輩風を吹かして,しかも過去をもって(盛って),教育的配慮を感じさせることなく,愛情もなく,断りにくい状況を作って「ただやらせる」ことが,どれだけ信頼や尊敬の念を失墜させるか.

もちろん,上の言うことに問答無用で従うのが体育大の良さである.社会は理不尽なもので,問答無用に耐えることこそが,理不尽に耐える忍耐力を作り上げるという考え方もある.それはそれで大切.


MNBが言いたいのは,「先輩!手伝いますよ!」といってくれる後輩を育てる,そうした信頼関係を築いている仲間にお願いできているかどうかが重要だということだ.

「困ったときに手をさしのべてくれる人こそ,本当の友である」という言葉があるが,それは同時に「困った時に,この人は我々にどのような頼み方,対応をするのだろう?」と見られていることも忘れてはいけない.

困ったときの行動は,周囲に自分の人間性をさらけ出しているということ.



報酬がほしいわけじゃない.

自分のことを思ってくれているかどうか.その証の感謝の気持ち.「ありがとう」だよ.


追記:
仕事は別.これはあくまで先輩後輩関係についての話.