今日もドキドキしながら,注意深くみる.

新入生合宿(正確には入学予定者合宿か)がスタート.

すでに大学への合格が決まっており,入部の意志があるものが参加してくる.

今年も盛況.合宿参加者だけで60名弱.

IHにて大会記録を作った選手もいれば,この合宿から種目を変更しようとする者もいる.

いずれにせよ,自分たちがこれから大学生活を過ごす環境になじんでもらうことを目的とした合宿だ.



さて,高校生をみていると色々と面白い.

例えば,動きのクセ.

武大,,,,というか大学生になると,段々動きが洗練されてきて,目的を達成するために進化した一連のスムーズさが生まれてくるのだけど,荒削りな高校生などはまったくそうでない.

色々なクセだったり,意識が動きとして表れてきたものだったり.

また,特定の種目が強い名門校出身などでは,その顧問の思想が反映されていたり.

ウチのハードル選手達なんかが良い例だな.



もちろん,それは良くもあり,悪くもある.

いや,悪いというよりは,その競技における経験不足か.

荒削りな選手をみると,大変にワクワクする.もし,こうした動きを身につけたら...ああいう技を身につけたら....



一方,頭を悩ませるのは「クセ」のある動きだ.

そのクセを活かすのか,修正するのか....



かつて大阪の世界陸上走高跳で優勝したドナルドトーマス選手.

バスケットボール出身で,誰にも似ていない独特のジャンプで世界を征した.

その後,より「走高跳らしい」技術を磨く過程で怪我をし,徐々にフェードアウトしてしまった....

たられば論になってしまうが,もし,トーマスがあのまま,バスケの動きを主体にしたまま,走高跳らしい技術を積極的に採用せずにいたらどうなっていたか...



すいません.MNBはトーマス選手と何も関わりはないですし,彼に関わってきた(いる)経験豊富なコーチングスタッフを否定するつもりもまったくありません.

詳しい事情もしらないで邪推するのはいかがなものかとは思うのですが,ちょっと考えてみました.



トーマス選手を例に挙げてしまったが,いわゆる「クセ」や「バランスの崩れ」を「陸上競技らしく」「教科書的に」修正した結果,動きは確かに最もらしくなったが,競技力は低下してしまったという例は星の数ほどあるだろう.

今日もドキドキしながら,注意深くみる.

やはり経験は重要だ.