陰口:影とは光があってこそ
いわゆる陰口に対して学生から質問があったので,今日は陰口について.
そもそも陰口を言う理由とは何だ?
お互いに陰口を言い合えば,陰口の対象よりも「優位に立った気分」を味わえる.
対象が抱えている事情や状況をよく知りもしないで陰口を言うのは大変気持ちが良いものかもしれない.
いや,事情や状況を知らないからこそ,自由に好き勝手言えるのだ.
陰口を言う人間のなかには,他人の問題点を指摘したり,批判することでコミュニケーションを保とうとする者もいるらしい.場合によっては,それでストレスを発散しているパターンもあると,心理学者から聞いたことがある.
そんな相手が言うことに対して,こちらが一喜一憂するのは大いに馬鹿げているのではないか.
でも,人間の心はそう簡単に割り切れるものではないから,苦労するのだろう.
こんな人のためにイヤな気もちになるのは損だと考えるのが吉とするサイトもある.
その一方,陰口にはポジティブな要素もある.
サッカーの試合を見ていて「あ〜 長友〜 そこじゃあねーんだよ〜」と言ったりする.
MNBは日本代表の監督,コーチ,そして長友選手とは一切関わりがない上,サッカーは素人だ.
でも,試合をみていると「あ〜」と言いたくなる.
女子バレーのオリンピック最終予選をみながら「木村〜 頑張れよぉ〜」「さすが荒木だよ〜」と.
一般的に言う陰口とはちょっと違うかもしれないが,少なくともこうした意見や感想,批評をしてくれるサポーターがいるからこそ,プロスポーツは成り立っている.
そして,それは一般的に言われる陰口も一緒かもしれないということ.
自分にとっては大変に都合が悪く,耳をふさぎたくなるような陰口があったとする.
でも,それは自分が肯定的に捉えることが出来ていないだけで,実は非常に重要なアドバイスだったりする.
もちろん,必要以上の恨み辛みも混入している場合もあるのだろうが,逆に非常に客観的に捉えた結果でてきた陰口もあるのは事実だろう.
ブロック長(4年)に対して仮ブロック長(3年)が仕事を始める時期.
存在もしない陰口を耳にすることもあるかもな.
大したことない噂を誇張評価してしまうこともあるかもな.
でも,自分は自分.
自分が「本気で」どうしたいか考える良いキッカケとして捉えてほしい.
影とは光があってこそ存在するものなのだよ.
・・・あれ.陰口と批評,応援がごっちゃになっとる.