達人の言葉 冴え vs 余分な2コマ
今日は達人の言葉について.
武大には蒔田学長を筆頭に剣道八段が3名もいる.
さらに七段は,,,,もっといる(スイマセン.間違うといけないので具体的な数は伏せておきます).
こんな大学は世界でも稀だろう.
さすが武道大学である.
で,その達人に「先生.八段と七段の差について簡単に説明して下さい」と門外漢が失礼な質問をしてみた.
そこでいただいた回答は「冴え」だった.
目が覚めるような冴えた打突を再現できること.それが八段たる所以だそうだ.
一方,野球部のコーチと会話しているときに出た言葉.
「ウチの監督はよく『あのピッチャーは芯がない』といいますよ」
うーん.なるほど.「芯」か.これまた難しい表現ですな.
さらにさらに,学生のころの恩師,投擲種目において何人もの日本記録保持者をつくりあげた斉藤社長(知る人ぞ知るあだ名です)はよく「ぬめ〜っとした入り」や「ぬるい投げ」という言葉を指導で使われていた.
同じく跳躍種目の恩師である村木先生(三段跳び:オリンピアン)には「もっとおおらかに走れ!」と指導されたこともある.
いやいや,達人の言葉は面白い.
バイオメカニクス的観点,つまり数値上の細かな差異を,たった一言で片付けることができる.
枝葉の部分ではなく,幹について語る.
それが達人だろう.
MNBもいつしかそういう言葉を使えるときが来るのだろうか.
余談:
MNBの副指導教官であり,スポーツバイオメカニクスの権威であるAE先生は,選手に対して「お前には余分な動きが2コマだけある.その2コマをなくせ」と真顔でおっしゃっていた.
こちらも達人だ(笑