足を前に運ぶ感覚とは
昔は形での指導にこだわっていた.
形を大切にしたトレーニングを実施していたからだ.
現役のころは,ビデオや写真を頼りに一流選手の動き,形をマネしていた.
とにかく形さえそろえば良いだろう.と,ひたすら形を揃える日々.
そうこうしているウチに時間が過ぎ,何も完成しないまま現役生活を終えることに.
形だけを追っていては時間がたりないことに,引退してから気づいた.
なぜ「形は結果である」ことに気づかなかったのか.
なぜ「どうすれば結果的にああいう形になるのか」と考えなかったのか.
ひとえにMNBの現役選手としてのセンスの無さだろう.
そりゃ8000点に届かないわな.
昨日,短距離と400mブロックの練習を見ていてふと気づいた.
まいった.これだ.俺が言いたかったのはこれなんだ.と.
あまりにもうれしくて,あまりにも伝えたかったので,速攻で指導した.
まだまだ伝え方が未熟なので,解ってくれたかどうか..
けれども,MNBが持つ身体感覚にかんする疑問の一つが氷解した.
「足を前に運ぶというのはどういうことか」
長年悩んできた疑問に対する大切な答えなので,ココに書くつもりはないが,早速今日から学生達に伝えていこうと思う.
興奮しすぎて日記にしてしまった.
むかーし,大学生のころ,先輩のオリンピック選手が「みんな自分が進んでいるということを忘れている.なんでそれがわかんないかな〜」と言っていたことを思い出した.
多分,この感覚(というか考え方)からきているものだろう.
十種競技種目別日本記録(100m)を持っている人がいっていた.
「速く走るには足を前に運ぶ必要がある.後方スイングはあまり考えない.」
最初は疑問符がついていたこのセリフも,この感覚を元にすると納得,,というかそうせざるを得ないことがわかる.
センスのある奴っていうのは,子供の頃から知っている感覚なんだろうな.
理解できた反面,もっと早くしりたかったと落ち込んだ.