練習では〜〜m 投げてます!

かつての同僚が「少し話し込めば,その人間が本物かどうかわかる」といっていた.

MNBにはそのような能力は乏しいが,それでも自分よりも経験値が下(つまり自分が経てきた過程を経ている最中の人物)ならば,その人物が本物になれるかどうか想像したくなる.


※「わかる」や「想像できる」ではなく「想像したくなる」に注意.



最近,「意識の高い学生www」というのが話題になっているようだ.

ソースはこちら
http://www.news-postseven.com/archives/20111113_69988.html




MNBもこれに似た,準じた行動をとろうとする学生をたまに目にする.

自分の実力を必要以上に大きく見せようとする選手.それが良い例だろう.



そうした選手の最も典型的なセリフ



「練習では〜〜〜m 投げてます!」



多いね.そういった選手.



そのほとんどは「やや盛っている発言」であり自分を大きく見せようとする見栄から生じるように感じる.

特にオープンキャンパスにきた高校生にはそういうタイプが多い.

自分を目一杯アピールしようという姿勢からくるものだろう.当然だ.

しかし,そうした選手自身にはあまり魅力を感じない.

逆に「練習では〜〜m くらい投げてるんですけど,本番ではなかなか投げれない.何故でしょう?」と尋ねてくれる学生がいたとしたら?

さらに一歩進み,練習では〜〜m 投げていることは敢えて言わず,「自己記録(つまり試合での記録)の〜〜m を越える自信はいつでもあります!」と,目を輝かせて言ってくれる学生がいたとしたら,そら大いに魅力を感じてしまう.

自分自身の可能性を100%信じているわけですから.当然かと.




その一方,本当に練習でそれくらい投げている選手もいる.

そうした選手は「自分のポテンシャルはこれくらいあるんだ!」というアピールをしたいということになる.

こうしたセリフは,指導者からもよく聞かれる.

もちろんMNBもたまに使う.

その理由は上記と同様.「コイツには,それくらいのポテンシャルはあるんだ!」という強気から来る.

虚勢かと言われれば,ハイと言わざるを得ないが,「コイツはやれば絶対できるんだ」という前向きな気持ちと,なによりも選手本人の自信に火をつけるために出てしまうセリフであることには間違いない.



ただ,現時的に考えてみると本番では練習よりも良い記録を絶対に出せるという根拠が無い場合,まずは練習の段階で自己ベスト級のパフォーマンスを発揮しておかなければ,当然ながら試合でも自己ベストはでないだろう.


そして練習で自己ベスト級の記録を出せているならば,嬉しくて誰かに話したくなるだろう.


そんなワクワクから来るセリフ「先生,この前練習で〜〜m 投げましたよ!」はいくらでも聞いてみたいものだ.


同じセリフでも,その裏にある心情には若干の違いが見て取れる.





これから冬季の強化期だ.

どれだけ「この前〜〜m 投げることができました!」をきくことができるだろうか.