話の聴きかた 3つのポイント

先生のいうことはちゃんとききなさい!

お母さんのいくことをちゃんとききなさい!


言われたことないだろうか?

ちなみにMNBはしょっちゅう言われてた.


さて,会話に関する「きく」という言葉を漢字で書くと

聞く

聴く

訊く

という3つが出てくる



意味は

聞く:音・声を耳に受ける。耳に感じ取る。

聴く:注意して耳にとめる。耳を傾ける。

訊く:尋ねる。問う。




人の話をちゃんと聞け 


ではダメだ.「物理的に先生や他人が発した音波を,受容器である耳で受け取るだけ」だからだ.

君たちも良くあるだろう?

授業中にメールをしていたら,先生に怒られた.


先生:「今,私が授業で話していたことを言いなさい」

MNB「〜〜〜〜〜(正解)〜〜〜〜〜です.」

先生:「(絶句)・・・ま,まぁ,ちゃんと聞いているみたいだけど,授業中に他のことをするなよ(怒」



人間の脳は,他人の話す速度の何倍ものスピードで考えることができるため,その容量に空きができるのだ.

その空いている容量で,他の作業をする.

その作業に熱中しはじめると,最初におこなっていた「聞く」という作業がおろそかになる.

で,怒られる....

が,容量が大きな脳であったり,どっかに「聞く」ということを気に留めていると,意外にも先生の話を聞きながら他の作業もできてしまうのだ.


だから,「他人の話を聞け」ではダメだ.


正確には「他人の話を聴け」だ




しかし,我々は「聴く」技術をしらない

他人の話の聴き方というものを知らない.



だから,今日はそれを述べておく.

ポイントは3つだ.


1:言葉の裏にある考えを聴く努力をせよ
人間の言葉は不思議だ.おなじ「あ」という単語でも,イントネーションによっては「あいづち」や「賛同」だったり,「他のことを考える」だったり,「怒り」だったり,他人に注意をむけさせる「あ」になったりする(文章で使い分けるのは難しい).それが言葉となると,急激に難しさを増す.大切なのは,その言葉から相手が何を考えているかを読み取ることだ.額面通り,言葉をそのまま受け取ってはいけない.例えそのまま受け取るにしても,よく考えてから受け取るべきだ.本当に言いたいことは何か.どのような気持ちで話しているかを受け取ろう.

2:+を探す
相手の話から「+(プラス)」になるものを探そう.どんなにつまらない授業や話でも,それは他人が「これは良いものだ」という思いのもとで口から発せられているはずだ.ならば,そこから何かを得る努力をしなければ,プラスは掴めない.コップの1/3程度に水が入っているとする.「もうほとんどないや」と思うか「まだまだ残っている」と思うか,「あれで手を洗おう」と思うか.それは君次第だ.コップ1/3程度の水という事実はなにも変わらない.

3:反復と予測
頭の容量に空きがあるなら,相手の言葉を反復せよ.間をおいた反復の力を侮るな.「キリン・サッポロ・アサヒ」と書かれた文字をみると,君は「ビール」を連想する.決して「動物の麒麟・北海道札幌市・朝日(ライジングサン)」を個別に連想はしない.それは毎日のようにCMで流れているからだ.それですり込まれているのだ.相手の話を頭のなかで反復するという行為は,言葉をよくかみ砕き,理解することへとつながるのだ.そして,究極は「次に何を話すのだろう」という予測だ.相手の感情や考えを読み取ることができ,さらに今話している文脈を理解することができていれば,相手が言いたいことを予測できるようになる.そこまで到達すれば聴く技術は極めて高く磨かれているだろう.



こうした聴く技術は,文字通り「スキル」だ.

アスリートが日々身体を鍛えるがごとく,音楽家が同じフレーズをずっと練習するがごとく,聴く練習もつねにして欲しい.

聴くという行為は日常生活にあふれている.

一日一日を無駄にせず「聴こう」ではないか.