欲求階層と気づき

マズローの欲求階層.


人間は次のような欲求を持っており,下位の欲求が満たされた場合,より上位の欲求へと移行する.


1.生存,生理的な欲求

2.安全に生きる,安定したいという欲求

3.社会的な,仲間を作りたい欲求,愛情に対する欲求

4.自我,自己尊重の欲求

5.自己実現,自己充実の欲求



今日の日本では,食べ物や飲み物,暑さや寒さからの保護という生物学的な欲求に曝され続けることはない.

安全や安定についても,生命に関するものは,ほぼ満たされている.

むしろ,これは形を変えてやってくる.

たとえば仕事.安定して給料を稼ぐという欲求がこれに当てはまる.

そして安定が満たされると,友情や愛情,社会的承認を求める.

もっと多くのお金,賞賛,マイホームを建てたい,車を買いたい.

これらの物理的なものに対する欲求は,それらが社会的認知,承認をえるために価値のあるものなので,有る程度までは誰しもが求めるもの.

しかし,こうしたモノに対する欲求が満たされはじめると,いつしか「自分は価値のある人間かどうか」という疑問に答えなければならなくなる.

世間の賞賛はもちろん,自分自身で「おれはやった!」という達成感を味わいたい.自分は価値のある人間だと信じたい欲求へ移行する.

そして,最終的にたどり着くのが自己実現.つまり「なりたい自分になる」という欲求であり,これこそが究極のニーズでもある.




こうした欲求は階層となっているため,下位の欲求を満たしていかなければ,上位への欲求が生まれてこない.

しかし,場合によっては,上位の欲求を満たすために,下位の欲求を犠牲にせざるをえない時もある.




とにかく重要なのは,「自分が今,どのような欲求を抱いているか」を明確にし,それを達成するためにどうすれば良いかという道を探すことだ.





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ならば,その欲求を達成するために,必要な道を探せ.

「自分自身」には,どのようなトレーニングが必要か.

「自分自身」には,どのような技術が必要か.

いま,この瞬間に自分自身はどのような選択をするべきか.

常に考えろ.感じろ.



他人を無視しろというわけではない.

他人に流されるなということだ.




練習が終わり,ダウンをして,ストレッチをする.

ダラダラと明日の授業や,単位について雑談する.

君はそれを選択して行動しているのか?

それとも,周りの仲間に流されてそうなっているのか?

人間は,その瞬間ごとに習慣を形成している.



重要なのは「その習慣を自分で選択したのか?」だ.

選んでもないのに,悪い習慣が身についてしまうのが人間.



まずは気づくこと.そして再度選択することが必要.

自分をコントロールできるのは自分自身だけだ.