自分の戦いをするために
関東インカレへ向けて,心の置き方.
自分の戦いをするために.
まずは自分と向き合う.自分の力と向き合う.
ひとつでも上を目指すのは当然だ.
出るからには優勝を目指すのも当然だが,現実的にはとうていかなわない相手のパフォーマンスを目の当たりにして,気持ちをそがれてしまう.
特にフィールド種目に多い.
例えばやり投げ.
今の関東大学陸上競技界には,ジュニア日本記録である78mという途方もない記録を持っているディーン元気(早稲田大学)という怪物がいる.しかもまだ2年生だ.
ちなみに学生記録は80m59.
ベルリン世界大会における銅メダリスト,アジア大会における金メダリストである村上幸史(スズキ)が出した記録.
ディーン元気がいかにとんでもない選手か分かるだろう.
ウチの代表選手である倉茂は62m56
もし,倉茂がディーンの動きを間近でみて,もしかしたら80mを越えるかもしれない投擲を間近でみて,自分に自信をなくし,心が折れてしまうならば,武大の代表選手として戦う資格はない.
倉茂が目指さなければならないのは優勝ではなく,8位入賞.つまり得点をもぎ取ることだからだ.
常に8位のラインはどれくらいかを気にしながら,もちろん自己ベストを出すことは大前提ではあるが,余計なことに気持ちをとらわれる余裕などは無いハズだし,そうであっては自分を保ことはできないだろう.
実際に,そうやってあがってしまい,地に足がつかないまま競技を終えてしまった選手は多い.
そういう時ほど,競技終了後に結果をみると,「ほんの少し自己ベストさえ出すことができていれば,8位に入賞できていた」なんてことになる.
自分の戦いをしよう.
他の選手の結果に一喜一憂してはならない.
経験豊富で,走路を,ピットを,サークルを,助走路を我が物顔で扱うトップの選手にビビってはならない.
声を出せ.
心を解放せよ.
諸君は挑む者.
相手は強大で当たり前だ.
挑む者ならば,挑むものなりの心構え.
武大の代表として戦うならば,武大の代表に相応しい心構え.
自分にしか出来ない,自分の戦いをしよう.