災害ボランティアにみるアスレティックトレーナー的能力

昨日の日記にも書いたが,武大OG・青木宝子さんの災害ボランティア報告(本学,松井先生のブログ)は興味深い.

実際に災害ボランティアと呼ばれる人たちが,何を感じ,何を考え,どのような行動をしているかが鮮明に記されている.

想像以上に重労働(力仕事)であること,想定外のアクシデントへの対処も求められるということ.

生きる力が求められる,まさに「アスレティックトレーナー的立場」そのもののような感じを受けた.



非日常ともとれる代表チームでの海外遠征にトレーナー・コーチとして帯同したことを思い出した.

体力なんてあって当たり.そしてどんなに準備していても,どんなに心構えをしていても,必ずといって良いほど「現場での瞬発的判断」が求められることがある.例え,苦い思い出でも,過去に経験している者はあわてない.

まず落ち着き,現実的な解決策を模索する能力.

不謹慎かもしれないが,こうした非日常的現実でしか磨かれない能力があるのも確かだ.




常に競技と向かい合っているアスリートは,日々「どのような練習をするべきか」決断している.




では,トレーナーはどうだろうか?

今日の選手とはどのような会話をするべきか.マッサージは? テーピングは? リハビリは? 



常に危機感をもって行動できている人間ならば,海外だろうが,被災地だろうが,非現実的な場所においても適切な行動をとれるかもしれない.



しかし,MNBの目線からみてそのような活動が出来ている学生は少ない.
(これは本学についてのみでなく,陸連での様々な活動を経て感じたことだ)


スピリッツに支えられた冷静な判断を行える能力.

そして,判断行動を行うためのスキル.


たとえ不謹慎だと言われても,災害ボランティアに学ぶべきことは多い.