停電時の対応
我々に出来ることは少ないが,250人という集団の監督として,自宅が計画停電に含まれている者として,素人なりに停電時の注意点を述べておこうと思う.
(勝浦は計画停電に含まれていません.ご安心を)
1.とにもかくにも安全運転
実際に信号が消えた町で運転をすると,大いに危険だということがわかる.
計画停電によって消える信号.
この「消える」というのは明かりが消えるという意味だけではない.存在そのものが消えてしまうことが多いのだ.
つまり,信号の明かりが消えた直後なら「ここには信号がある,つまり交差点だ」という意識が働いているが,慣れてくると信号そのものの存在に気づかなくなってしまう.
人間は感心を持たなければ何も見えないのだ.
1)交差点への進入は「赤点滅」と同じだと考える.
原則一時停止し,左右を見る.
左側に車があれば,そちらを優先する.どんな道路であれ,まずは左側を優先させる気持ちを持とう.
これは免許を取得する際に習っているはずだが,多くの人が忘れているように思う.
譲れ! あぶねぇなお前! みたいな事にならないように,常に謙虚かつ落ち着いた気持ちで運転しなければならない.
2)歩行者に注意.
歩行者からすると車や原付はハッキリと見えていることがほとんど.つまり,「止まってくれるだろう」と思っている.しかし車からすると,「コッチは急に止まれないんだから,そっちが止まれ!」という気持ちがあることが多い.
どう考えたって相手は交通弱者.自分の気持ちひとつでお互いが幸せにも不幸にもなることを運転手は肝に銘じておくべきだ.
3)車上あらし,盗難,いたずらに注意.
計画停電中,警察官は各信号に配備されることが多いようだ.
つまり,悪人からすると警察官の居場所が特定できているから,そのスキを盗んで悪事をはたらくことも可能.
性悪説ではないが,ガソリンの枯渇・高騰が続く今,こうした輩がいることは既に報道されている.
こうした時こそ,ご近所との付き合いを密接にし,付近で生じる違和感(見知らぬ車や人)をキャッチできるようにしておこう.
2.家のなかでは準備が必要
実際に停電にあうと,慣れていなければかなり不便に感じることが多いと思う.
さらに朝方ならまだしも,夕方〜夜にかけて停電となると,精神的不安にもおそわれる.
1)まずは明かりを
お勧めはろうそくだ.
買い占めも大分落ち着き,量販店やスーパーで手に入ると思う.
1本1時間もつようなタイプだと時間もイメージしやすいので便利だ.
MNB家では,写真のようにアルミ製のペン立てにろうそくを立てている.
ペン立ての底,裏側から釘を打つだけ.
その釘にろうそくを刺しておけば,安定する上,ペン立て自体が熱を遮ってくれるため,手にもって移動することも可能.
2)PC,液晶テレビなどのコンセントを抜いておく.
停電から復旧した瞬間,高調波と呼ばれる不安定な電流が流れることがある.
これによりPCやテレビなどが不調になることもあるため,できればコンセントを抜いておくことをお勧めする.
できれば,停電になったらブレーカーそのものを切っておくのが良い.
「自分で電源を切った」「自分で電源をつけた」という意識が働きやすく,アイロンなどによる家事も未然に防げる.
3)エレベータには乗らない
多くの企業などは,計画停電予定時間よりも前の段階で会社や学校の電源を落としている.
まだ停電ではないから大丈夫だろうという気持ちでエレベータに乗っていると,会社や大学の判断で電源を落とされてしまった場合に閉じこめられてしまう.
もちろん,電波は通じない.
生死に関わることではないものの,コワイ思いをしたくないなら,階段を使おう.
ちなみに武大のエレベータは(停電ではないが)ストップ中.
乗れないから閉じこめられようがない.さすが体育大.階段を楽しもう.
4)風呂に水を溜めておく
すでにご存じかと思うが,マンションなどの集合住宅では水をポンプで回す.このポンプも停止してしまうから,断水状態になることも.オール電化などは最悪の状況になる.
普段から風呂には水をはっておく習慣をつけよう.
買いだめするより,はるかにエコだ.
募金やボランティアといったことが出来なくても安全に注意し,エコな生活を心がければ,十分被災者の役に立てる.
さらに言うなれば,こうした停電,節電が必要な生活は,まだまだ続くと思ってよい.
おそらく夏場はエアコンさえ使用できない状態に陥るかと.
大丈夫.日本にはうちわ・センスという素晴らしい文明の利器がある.人力全開で涼む気持ちを持とう.