スポーツの地位

今日,テレビでオリンピック金メダリストが,とあるスポーツ後進国に出向いた体験談をドキュメンタリーにしている番組を見た.


・・これって,ちょっと失礼じゃないか?

小学生にボルトの走りを見せる.これは「本物」を記憶に植え付けさせるという意味では有意義かもしれない.
だけども,その裏に,なぜか大人の利権を感じてしまう.   というのは考え過ぎなのだろうか?



本当に子供のことを考えたら,安易に金メダリストを呼んで記憶に残すよりは,もっと,もっともっと良い題材があるのではないだろうか?

まるで相手を哀れんで,スポーツが本来もつ「勝負」という世界に,情けという感情を無理矢理入れて,トップ選手にもそれを理解してもらおうという魂胆が見えてしまう.

世界の第一線で戦う人間がそんなことでよいのか?

そうした人間は,次の大会で勝てるのか?

もし,勝てなかったら,それをたたくのはメディアではないのか?

勝てなかったら,それで引退したら面倒をみてくれるのか? 弱さも知る王者として?

だいぶ前の日記で書いた,ハイリスク,ローリターン.分かって頂けただろうか?

MNBの考えはそれほど浅はかではない.




視聴率という画一的な評価がまかり通っている今のメディア業界.


スポーツの世界に生きている人間としては,単純に賛成出来ない状態にまできてしまった.

いや,MNBが単純に賛成できない考え方に到達してしまったのか.


スポーツの地位.今こそ,日本がスポーツにかける思いが問われているのだろう.