悪い空気をはき出す大人
空気というのは大切だ.
会議で何かが決まるとき,多くの場合「空気」が決定権を振りかざす.
ここでいう空気というのは,いわば雰囲気であり,流れである.
特に,集団において流れる空気は絶大な力を持つ.
先輩達と一緒に食事にいって,おごってもらう(もらえそう)時,そんなシチュエーションでは,先輩がいう意見には「とりあえず賛同」しておく.
この賛同は空気によってなされるものであり,そして,いつしかその賛同は「本当にそう思う」ようになる.
こうしたマインドコントロールのような不思議な現象も空気がもつ力によって生じるものだろう.
こうした空気に左右されやすく,自ら空気を変える力のない者は,いつしか空気に支配されるようになる.
そのほうが楽であるし,その集団から村八分扱いを受けることもない.いわゆる無難というやつだ.
そして問題なのは,あまりよろしくない情報や,思想が,いつしか空気によって植え付けられてしまうことも珍しくないという点だ.
たとえば,新入生が上級生と一緒に食事をする.
鍋パーティーなんかいいな.
そこでなされる会話.
「○○の授業は出席管理が甘いから,休んでもバレない.」
「○○というルールは,実は破っても大して怒られることがない.」
「○○は過去問がひっそり流布しているから,どこからか入手してくれば楽勝だ.」
先輩達も決して悪気があるわけではないが,なんとなく「楽に単位が取れる方法」についての話に空気が濃くなる.
そうなると「難しい授業でも一生懸命取り組んで自分のものにしてやろう」という気持ちをはき出せなくなる.
気づけば「いかに楽をするかが大切なんだ」という空気を自分からはき出すようになる.
新入生諸君.この時期は,悪い空気をはき出す大人が多いから注意しようね(笑