動きの転化 使わない難しさ

例えば陸上選手がゴルフをする.

初心者はスライスが多い.身体が先行し,ヘッドの返しが遅れることが原因の一つ.

また,フェースも開きっぱなしでヒットするから,右へすっぽ抜けるような球も多発.



しかし,それいじょうに多いのがトップボール.

つまり,ボールの上っ面を叩いているということ.

これは,常日頃から「地面を蹴る」という運動を行っているが故の,いわゆる「クセ」である(と思う).



そして,そのクセを消そうと,スイング時に地面を「蹴らない」ように努力する.

けれども,なんでもそうだが「〜〜をしないように」という努力は実を結びにくい.

だからいつまで経ってもトップボールが減らない.

必要なのは「結果的に地面を蹴らなくなる意識」を探すこと.




MNBの趣味はロードバイクだ.

ロードバイクは自身がエンジンとなり,クランクを回すもの.

円滑な回転運動が求められるが,やっぱり「蹴る」ことと「引き上げる」ことばかりやってきた人間からすると,円運動は大変に難しい.

登坂時のような,どちらかというとピストン運動に近い使い方のほうがしっくりくる.

ましてや上半身の力を下半身に伝達させるなどとは高度な話.



異なるスポーツに取り組むときは,これまでの経験を活かす努力と,消す努力が求められる.

活かすのは簡単.というよりも,その場合には勝手に活かされているだけ.

難しいのは「消す」こと.

意識的にクセを押さえ込むのは大変に時間がかかる.

だからこそ,結果的にクセが消えているような感覚,意識を探すのが近道.



と,自転車を漕ぎながら考えていました.

が,一向に上手くなりません(笑

センスか.....