進む努力 選ぶ努力

MNBが面倒を見てきた修士論文生が2名とも無事に(?)審査終了.

いやぁ,ホッとしますね.

まがりなりにも「論文」を審査するわけなので,エビデンスに基づいたしっかりとした文章を書かなければならず,さらにプレゼンテーションではその内容を審査員へと丁寧にわかりやすく伝える必要がある.

2年間かけて(木村は大学でのゼミ生時代を含めると4年)トレーニングを積み上げてきた集大成.



彼らが身につけたものはたくさんあるのだろうけど,MNBがつとめて教えてきたつもりなのは「進む努力」と「選ぶ努力」.

進む努力とは,この先何がどうなるかはわからないけど,とりあえず全力で脇目も振らずに前に進む努力.分析,デジタイズ,統計,先行研究集め.何がなんだか解らないけど,とにかく力技で前に進めることが大切.

そこには中途半端な思慮なんかを入れてはいけない.猪突猛進である.



そして,ある程度材料がそろってきた段階で必要になるのが「選ぶ努力」.

これは言い換えれば「捨てる努力」といってもよい.

猪突猛進で得てきたデータの何を使い,何を切り捨てるか.

無数にある針の穴,どれを通していき,ストーリーを組み立てるか.



こうした努力を繰り返した結果が修士論文である.

そして,それは彼らの今後の人生においても同様に必要な努力であり,MNBは修論を通して努力の仕方を教えてきたつもりだ.



かつての指導教官が「卒論は過程,修論は努力,博論は結果を評価する」とおっしゃっていた言葉を思い出した.

二人の論文,決して優れた論文とは言えないかもしれないけど,その裏に隠された努力は十分に養うことができたかと.

まだ後作業が残っているけど,とりあえずはお疲れ様でした.