評価を評価する時代 

TwitterFacebookでの書き込みをみていると,素人が専門家を批判することの愚かさを感じることが多い.

ネット社会の弊害を強く感じる.



コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力の重要性が叫ばれている分,いや,叫ばれすぎた結果,表面だけうまく表現できる人間ばかりが評価され,中身をじっくりと評価する機会が失われている気がする.

どこかのエッセイかわすれたが,ある噺家が「最近の落語はまくらばかり反応する客に対応すべく,まくらばかり工夫する噺家が増え,しまいにはまくらだけになってしまった」といっていたことを思い出した.

とりあえず自分の代名詞となるような一発ギャグやら,肩書きやらを作り出さなければ日の目を浴びない時代だとされている.



たべログや,iTunesAmazonのレビュー欄もそう.

脊髄反射的に,あまり物事を考えなくても,つまり素人でも誰でもが意見を表明できるインフラが整っている.

その多くは「言ったもん勝ち」であり,エビデンスもなにもあったもんではない.

専門家の意見も,悪意のあるデマも同列で並んでしまっている.評価を評価する時代になったということか.