風呂桶

よく学生には風呂桶の話をする.

昔ながらの木で出来た風呂桶.

桶の周囲に,何枚も板を貼り合わせて作る.

その板,1枚1枚が君たちの能力.



ある板はコミュニケーション能力だったり,ある板は競技力だったり.

そして,中に入っている水の量が人間力,つまりその人の強さや奥深さである.

何か大きな長所があるのは良い.しかし,その長所だけでは豊かな人間性は手に入らない.

何かが欠落していても,やはり中の水はこぼれてしまい,少量に留まる.



長所を伸ばしつつ,欠落している板も丁寧に伸ばしていく.

バランスの良さが高い人間性に繋がる.



様々な能力を有している,磨いている人の桶は,当然口が広い.容積も大きい.

しかし,持っている能力は少なくとも,それらを長年かけて磨き上げることで,今度は深さが手に入る.

学生時代は,自分の板はどんな種類なのかを探す時期でもある.

君の風呂桶はどんなだい?