やりは芝生で投げろ

昔,恩師が「やり投げ選手で大成するには芝生で投げなければダメだ」と言っていた.

高校生であったMNBは,全く意味がわからなかった.

立派な施設で練習しないと強くなれないのか? とふと疑問に思った程度だった.




今,武大の立派な芝生で投げていると,恩師がいっている意味の具体性が明らかになる.

芝生が重要・・・というより,やりが素直に刺さるサーフェスが重要ということ.




地面に対する「やりの刺さり方」という情報は,やりの軌道,しいてはやりに対してどのように力が加わったのかを知る重要な手がかりとなる.

もちろん,やりの飛行形態自体も重要ではあるが,競技者は後ろからしか飛行形態を確認することができないため,やりの勢いなどはわかりにくい.

けれども,やりがどのように地面に刺さるかをみることで,多くの情報を得ることができ,それからやりがどのように飛んでいたかが推察でき,やりにどのような力が加わったのかを類推することが可能となる.



だからこそ「やりは芝生で投げろ」なのだ.



まあ,やり投げを専門とする指導者&選手からすると当たり前のことで,こんなところで高言することでもないのだが,ふと恩師を思い出したので,備忘録として記しておいた.