人を残せるか

最近,オレ,このままで良いのか? と自分に問う時間が多い.

と,同時に,そう思っている限りは,今のまま突っ走ったれ.と思うことも多い.

素晴らしい人間,素晴らしい文章,素晴らしい思想

これらに出会う度に,自分は本当に凡庸なのだなと痛感する.


様々な原稿を執筆している最中,本当に考えがまとまらなくなってしまうことが増えた.

以前なら,論理だてて,段階を追って,流れをつくってまとめることができていたのだが,最近はドーモいかん.

他人と話していても,頭のなかの別のMNBが「え? その表現でいいの?」と問いかけてくる.

人間的な広さは増しているかもしれないけど,深度は増していない感じが強い.

「知」を生産する大学の教員として,もっともっと,上手く表現できなければいけない.

もっと勉強し,確固たる自分を作り上げなければ,このまま走り続けることは出来ない.



職人の世界では,「金を残すのは下 技を残すのは中 人を残すのは上」という言葉がある.

我々教育者は,「ただ教育者という看板を背負っているだけ」で「人を残した」気になってしまう.

金すら残せていない

技などおこがましい

しかし,人を残すことは出来る.

そのためにも,まずは自分自身が人物にならなければと思う.