はや歩き講座 コツその1

MNB2007-11-13

さて,MNBが考える「はや歩き」である.

それは 速い だけではなく 早い だけでもない.

ちなみに,
速い とは,物事の進む度合いが大きいということ.
早い とは,ある基準よりより時期が前であるということ.

より厳密に考えると 疾い が適当かもしれない.
疾い とは,動作・作用の進行にかかる時間が短いということ.

歩くということは移動するということである.
任意の地点から,次の任意の地点まで移動するという作業の進行にかかる時間をなるべく短くしたい.という意味では, 疾い が適当かもしれない.

しかし,ここで注意したいのが,ただひたすら疾いだけで良いのかというと,そうではない.それならば走ればすむこと.

「歩く」という限り,いかに消費カロリーを押さえ,効率良く進むかが重要なのである.
だから,疾い という感じもいまいちしっくりこない.
とりあえずはひらがなで通したいと思う.

そうこう考えるなかで,ようやくつかめたコツを紹介したい.


コツその1
足底にかかる圧力分布をしっかりと感じること.
地面を押す足底にて,しっかりと圧力を感じよう.接地局面であるヒールストライクから,足部が身体の下を通過するミッドフット,そして身体後方へと移動していく押し出し局面から,離地の瞬間まで.
足底のどこに,どのような圧力がかかっているか.そしてその圧力は何が由来となっているのか.
まずはコレをしっかりと感じて欲しい.

接地瞬時に踵に感じる圧力は身体が前方へ進む勢いによるものであり,足部が身体に対して前方へ移動し,地面にぶつかる時の衝撃である.
それにより足部セグメントは前方へピッチング回転,つまり底屈されることで,その衝撃を緩和していく.

その後,徐々に踵側から指側へと圧力は移動していく.
おおむね,その軌跡は足部外側をたどりやがて体重成分由来の圧力を最も強く感じることになるミッドフットを迎える.

そしてさらに身体の前方移動に伴い,相対的に足部は身体後方へと移動することで,体重由来の足底圧力は減少する.
しかし,その代わりに今度は,自発的な股関節伸展力・膝関節屈曲(伸展?)力・足関節底屈力由来の圧力が増大し,地面を強く押す局面へと達する.
ここにコツがある.
まず,どこで最も圧力を感じているか,つまり足底のどこで一番地面を押しているか.

母指球?


そうではいけない.

もっと長く押し続けたい.長く押し続けるということは,身体に対して足部がより後方へいくということ.その分,身体を前方向へ進めるベクトルが大きくなるため,効率の上からも優れているのだ.

つまり,足底でもっとも押す圧力を感じるべきは 親指の腹 なのである.
親指に圧力がかかる時点まで,グワッと支え続けること.

これがはや歩きのコツその1である.

母指の腹でしっかりと押す.その感覚を養うこと.
体重をしっかり感じたのち,足部が身体後方へ移動したときにグワッと.

もちろん,力の方向はまっすぐに.


今日はここまで.残りのコツは次回.