09年度関東インカレを終えて

MNB2009-05-25

09年度の関東インカレが終了しました.

結果は,総合29.33点で11位(フィールド総合は6位)
主将であるモーゼス夢の110mH優勝を筆頭に,やりで3位,砲丸で5位,走高跳で8位と,ここ数年では最高の結果でした.
なによりもチャンピオンが生まれたというのは本当にすばらしい.
櫻井健一コーチの秘蔵っ子がやりました.
しかも,武大生の関カレ1部優勝は,櫻井コーチ以来という快挙.



さて,監督として思うこと.
「今年は」確かに強かった.
決して「去年は」にしないこと.
それが目標です.

年ごとに強さのばらつきがあるのは仕方がないこととしても,それでも毎年,強い選手が生まれてこなければ,ただの一発屋で終わってしまう.
「そういえば武大って結構強かったよね〜」なんて言われるわけにはイカンということです.

チームというのは弱くなるのは簡単で,どんなに歴史があろうと,どんなに強豪であろうと,組織の歯車が狂うと一瞬で弱くなります.


MNBの課題は,「強い選手を育てる」というよりも「強い選手が生まれてくる環境を作ること」だと思う.いや,「選手がどんどん強くなりつづける環境をつくること」か.

コーチングとなると,選手を一人一人管理して,最高の練習を提供し,最高の私生活を指導し・・・となる.けれども,260人という大所帯ではそれは困難.となると,,,やはり環境つくり,チームつくり,組織づくりでしょう.

そして,選手全員の目線が「強くなること」という高いものに向かっている組織は,簡単には揺るがないものです.

これが,逆に「指導者一人一人のコーチングによって強くなっている」場合,そのチームの強さは,その指導者の情熱のみにかかっているので,一歩間違うと急激におかしな方向へ向かってしまう,非常に脆弱なチームといえます.

もし,関カレ前にコーチングスタッフが新型インフルエンザにかかったら?
つまりは,そういうことです.


そして,09年度の総合結果は,まさにそうした組織作りがもたらしてくれたものだと思います.

その証拠に,年を追うごとにMNBがやることが減っている!!
数年前から始めた,HP上でのリアルタイム更新.当時のMNBはヘッドコーチでした.

もう,ひっきりなしに電話が(笑
「先生,パソコントラブルです!」
「電源どうしましょう?」
「写真の載せ方が上手くいきません」

もちろん,それだけじゃないけど,本当に手間がかかったことを覚えてます.
部長・監督は,きっと気を揉んでいらしたことでしょう.

そうした毎年得た苦労と,その積み重ね,フィードバックの繰り返し,トライ&エラーの繰り返しがあってこその「09年度」です.
本当に進化してきたと実感します.

そして,今日から,各個人の目標へ,秋の日本インカレへ,そして来年の関東インカレへ,再スタートです.

より強固な組織へ,そしてチームが一丸となって上を目指すスタイルを隔離していけたらと思います.

関係各位の皆様,応援よろしくお願いします.











あ,そうそう.私事ですが,関東学連から表彰されました.

頂いたのは「指導者功労賞」です.優秀選手賞を獲得した選手を指導・育成した指導者にもらえるもの.

この優秀選手賞を獲得したのは,昨年大学院を卒業した「遠藤彰」です.
カレは関東大学院生新記録(従来の関東学生新記録)を見事に更新し,それが評価されて優秀選手賞を受賞しました.

そのコーチとして・・・ということです.


が,これはあくまで「武大の監督として頂いたもの」です.
決して,MNBが個人でもらったものだとは思えません.

遠藤を武大に送り出してくださった國學院栃木高校の坂本先生,その他高校時代の恩師,当時の監督であり,先代部長である岩壁先生,前河現部長,藤田OB会長,櫻井ヘッドコーチ,既に武大を去った砂田コーチ,宮本コーチ,良きライバルであった横野.そして幾多の先輩後輩,仲間たち.

彼ら,彼女らを代表して,武大の監督が表彰された.そういう重さが,思いが込められたものです.


武大に来て5年目.ひとつの証を作れたかなと,感慨深いものですね.