今の頑張りを将来の開花に繋げる努力
非常勤講師の帰り,EWMジャパンの友納代表と,プロゴルファーの林さんと会食.
アスリートのセカンドキャリアという問題,引退後のあり方,それに対する備え方など,私達アマチュアスポーツに関わる人間が直面している問題について,色々と意見交換させて頂きました.
友納さんのようにビジネスの世界で大成功を収めている方からも同様にお考えのようで,さらにいえば何か一つに突出したアスリートは,一歩ひいて自分を活かすことを考えれば,次の世界でも絶対に成功できるはずとのこと.
まさにおっしゃる通りで,大切なのは「セカンドキャリアを迎えるまえに,自分の能力の活かし方について考えること」です.
友納さんはIBM時代に長野オリンピックにおけるHP作成などを担当されていたとのことですが,その際に気づいたことは「オリンピックというムーブメントはとてつもなく巨大な波となって押し寄せてくる.だからこそ,その瞬間に乗り遅れないように備えておくこと.その時はあまりにも突然やってくるから.」とのことです.
オリンピックの2週間ほど前になって,突然HPのアクセス数が100倍単位で跳ね上がる.
その時にむけて,今から様々な準備をしておく必要がある一方,日本国民や,スポーツに関わる人たちは「直前」にならないと本気で準備を始めない.結果,手遅れになったビジョンやプロジェクトが後を絶たないとも.
アスリートのセカンドキャリアも一緒ですね.
個人的には「セカンド」という表現は「ファースト」の後にくる,つまりアスリートという役割,立場が「ファーストとして終焉」してはじめて「セカンド」という言葉が立ち上がるというイメージはキライです.
つまり,ファーストキャリアとしてのアスリートである今からすでにセカンドキャリアとしての何かについて考え,できれば行動しておかなければ,「ファーストの勢いが続く間」に,上手くセカンドの波に乗れないことが生じるということ.
皆さん,自分の将来なのに,あまりにも漠然と考えすぎで,しかも「なんとかなるだろ」と周りに任せっきりになっていることに,脳天気だなという印象を越えて,ある意味の恐怖を感じます.
プロゴルファーの林さんからも「ゴルフ界でもニクラウスやグレッグノーマンなど世界の頂点に立った選手達は,みな実業家としても成功している.日本のトッププロではそのような事例は本当に数少ないのではないか」とおっしゃっていました.
おそらく,日本人アスリートであれば種目を問わずにそのようなものなのでしょうか.
そして「次を見越す力」という意味では,あらゆる全ての人に言えること.
今,この瞬間頑張ることは当然.
でも,それと同時に「今の頑張りを将来の開花に繋げる努力」もしなければいけないですね.